この事例の依頼主
女性
相談前の状況
先日夫が亡くなりました。遺品を整理していたところ、夫の日記が見つかりました。日記には、生前夫が他の女性と旅行していたことが書かれていました。旅行の写真も発見したため、相手方の女性の顔は分かったのですが、女性の名前や住所までは分かりません。このような場合でも、相手方の女性に対して慰謝料を請求することができるのか、不安を抱えた状況で根本法律事務所に来所しました。
解決への流れ
青天の霹靂の出来事で大変ショックを受けておりましたが、相手方の女性の勤務先や名前が無事分かり、慰謝料を支払ってもらうことができました。根本先生には心から感謝いたします。
まずは、日記の記載や写真、夫の仕事内容、交際関係を丁寧に聴取致しました。相手方の勤務先にあたりをつけ、同社のホームページや広報誌を調査したところ、幸運にも相手女性の写真が掲載されており、勤務先と名前が判明しました。相手方に内容証明郵便を送り、事実関係を確認したところ、不貞の事実を認め、慰謝料を支払ってもらうことができました。本件のように夫(妻)が亡くなっている場合や、夫(妻)が不貞相手の素性を秘匿しているため、不貞の事実が明らかでも不貞相手の名前や住所が分からず、泣き寝入りされている方もいらっしゃいます。そのような場合、住民票の調査や携帯電話会社への問い合わせ等により、なんとか不貞相手の素性を明らかにする必要がありますが、実際には、一私人がその素性を調査することは容易ではありません。弁護士の場合、弁護士法により認めらた弁護士会照会ができます。弁護士照会とは、弁護士が依頼を受けた事件について、証拠や資料を収集し、事実を調査するなど、その職務活動を円滑に行うために設けられた法律上の制度(弁護士法第23条の2)です。個々の弁護士が行うものではなく、弁護士会がその必要性と相当性について審査を行った上で照会を行う仕組みになっています。なお、他に不貞相手の素性調査を探偵に依頼するという方法もあります。しかし、不貞慰謝料の相場が50万円~程度であることを考えると、探偵費用が高額となり費用倒れになる場合もありますので費用対効果は慎重に検討すべきです。事案に応じて、相手方の特定の可否などについてもご相談に乗りますので、まずはお気軽に根本法律事務所までお問い合わせください。