この事例の依頼主
男性
相談前の状況
自宅に放火をし、家族を焼死なせようとしたということで、地方裁判所で長期の懲役刑が宣告された。
解決への流れ
行方がわからなかった被害者を見つけ出し、被告人には殺意がなかったことを理解してもらった。そのためには、被告人の精神状態について、理解できるように説明する必要があった。被害者とされた家族が被告人に面会に行き、事件後初めて話ができ、私の説明に賛同してもらい、情状証人になってもらい、社会復帰後の監督を誓ってくれるまでになった。事件も、被害者が逃げることを助けたことを高等裁判所に評価してもらい、中止未遂の成立を認めてもらい、大幅な減刑となった。
なぜ、そういう犯罪が起きたのか、被告人がそういう人だということで終わりにしないで、理由があるはずだというところから事件を調べていたところ、偶然被害者にたどり着きました。当事者同士の言葉では、理解できないところで、弁護士として言葉を補い、元の家族に戻れることができたというところに役割を果たした思いでした。もちろん理屈の問題もありましたが、実際の再犯可能性の低下によって、減刑となったものと思います。