犯罪・刑事事件の解決事例
#遺産分割

会ったことがない兄弟姉妹の相続

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西山 良紀 弁護士が解決
所属事務所リライト神戸法律事務所
所在地兵庫県 神戸市中央区

この事例の依頼主

60代 女性

相談前の状況

依頼者には、異母兄弟の兄がいました。兄は、独身のまま施設で亡くなりました。依頼者が戸籍謄本を調べたところ、異母兄弟の兄には、依頼者以外にも兄弟姉妹がいるようでした。そこで、依頼者は、ほかの法定相続人である兄弟姉妹にも連絡をして、相続問題を解決しようとしました。そして、依頼人が、ほかの兄弟姉妹の中に、遺産の中から、依頼人がお世話になった施設に寄付をしてはどうかと提案したところ、一部の方が勝手に決めるなと激高し、話し合いができなくなりました。依頼人は、どうしても寄付したいというわけではなかったのですが、激高した相続人の言動に強い恐怖を覚え、その人から電話がかかってくるのではないかと日々怯えてしまうようになり、もはや、直接、話し合いできる精神状態ではなくなっていました。

解決への流れ

当事者間では、説明不足が原因で、相手方に不信感を持たせてしまうということは決して少なくありません。私が代理人に選任された後、ほかの法定相続人に対して、あらぬ誤解を受けないために、直ちに、財産の内容や、寄付をしたいと述べた経緯を丁寧に説明した文章を送付しました。そして、激高している人からは、丁寧に話を聞き、感情の高ぶりを減少させたうえで、財産の内容や、依頼人がほかの相続人をないがしろにしているわけではないことを説明ました。その結果、調停などの法的手続きを取ることなく、遺産分割協議をすることができました。

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西山 良紀 弁護士からのコメント

特に、関係が希薄になった相続人間において、交渉の開始時点で、どれだけの情報を開示するのかは大切な問題です。特に、後から後から追加で情報を開示することになると、悪気はなくてもあらぬ勘違いをされることは少なくありません。また、「あいつ、何勝手に自分一人で話を進めてるんだ。」などとつまらない勘違いをされることも少なくありません。一旦、もめてしまうと、紛争が長期化することは珍しくありません。紛争長期化を防止するためにも、交渉を開始する前に、弁護士にご相談ください。