相談者のご兄弟がお亡くなりになり、遺産が約１憶５０００万円存在したところ、ご兄弟には配偶者及び子はおらず、既に両親はお亡くなりであったため、相談者が相続に関する手続きを進めようと戸籍を取得したところ、父には元妻がおり、元妻との間に子がいることも発覚した。全く交流のない共同相続人が存在することが発覚したため、相談者としてはできればすべての財産を相続したいが、どうしてよいか分からず、相談に来所された。

相続人について改めて調査し、相続人の範囲を確定した後、各相続人に対し、現在までの経緯等について説明する手紙を送付した。各相続人一人一人と丁寧にお話しをしたところ、各々対応は一様ではないものの、積極的には遺産の取得を希望されなかったため、若干の代償金を支払うことと引き換えに、相談者に遺産を譲るということで合意に至り、相談者は殆ど全ての遺産を取得した。また、相談者にも子はいなかったため、相談者自身の遺産相続が発生した場合に備えるため、公正証書遺言を作成して対応した。