犯罪・刑事事件の解決事例
#養育費

音信不通だった元夫から養育費の支払いを確保した事例

Lawyer Image
須山 幸一郎 弁護士が解決
所属事務所かがやき法律事務所
所在地兵庫県 神戸市中央区

この事例の依頼主

40代 女性

相談前の状況

ご主人とは10年ほど前に離婚された方からのご相談。協議離婚でしたが、とにかく早く離婚したかったという事情もあり、養育費の取り決めをしていませんでした。離婚後、相談者様は、当時まだ5歳だった息子さんを引き取り、女手一つで子育てをしてきました。しかし息子さんが中学生になり、食費や携帯電話代といった生活費、部活動、塾代などの出費が増え、少しずつ日々の生活が苦しくなってきました。また、高校進学のための費用も気がかりになってきました。それまで元ご主人には頼らずに何とかやりくりしてきましたが、息子さんが肩身の狭い思いをしたり、受験したい学校を受験できなくなっては可哀想という気持ちがあり、元ご主人に息子さんの養育のための費用を援助してもらえないかと思うようになりました。ただ、離婚後、元夫とは全くの音信不通で、どこでどのような生活をしているのか、再婚しているのかどうかも分からないし、今更連絡を取っても支払ってもらえなさそうで、自分ではどうしてよいか分からないという悩みを抱えて相談に来られました。

解決への流れ

元ご主人とは何年も連絡をとっておらず、連絡先も分からないとのことでしたので、元ご主人の戸籍謄本及び戸籍附票等を取得し、元ご主人の現住所や現在の家族関係を調査しました。元ご主人は、再婚し、再婚相手との間に子どもが1人出来ていました。代理人として、息子さんのために養育費を支払ってもらうようお願いする内容証明郵便を弁護士名で送りました。しばらく待ちましたが元ご主人からは返事がいただけなかったため、養育費の支払いを求める調停を家庭裁判所へ申し立てました。元ご主人は、調停には出席され、養育費の支払い義務があることを理解された元ご主人は養育費の支払義務を認めました。調停は2回ほどで無事にまとまり、息子さんが成人するまで毎月一定額の養育費と高校及び大学の入学金及び授業料の半額を支払ってもらう内容で合意をすることができました。

Lawyer Image
須山 幸一郎 弁護士からのコメント

お子様の養育費について、離婚の際に取り決めをしていなかった場合でも、後に養育費の請求をすることは可能です。養育費は、お子様のためのお金ですから、離婚の際又は離婚後にその支払いを求めることは、何らやましいことでも、恥ずかしいことでも、責められることでもありません。堂々と請求しましょう。もっとも、離婚してから時間が経っている場合には相手方がどこに住んでいるのかも分からず、連絡が取れたとしても、支払義務があることを理解されず、養育費の支払いに応じてもらえない場合が多くあります。この件は、弁護士に依頼することにより、元ご主人の居住先を見つけることが出来、弁護士の判断ですぐに調停を申し立て、比較的すみやかに養育費の支払いを確保することができた事案でした。