この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
Sさんは、契約社員として仕事をしていましたが、ある時更新がされず失業してしまい、生活費を借り入れで補うようになりました。しばらくして再就職したものの、給与は下がってしまい、借りては返すの自転車操業状態に。その後、Sさんは体調を崩して仕事を休みがちになり、さらに支払いが厳しくなりました。気が付くと借入は8社に対して600万円、月の返済が10万円以上になってどうしようもないと感じ、破産手続きをしたいと相談に来られました。
解決への流れ
ご相談に来られた時も、Sさんは体調不良で仕事を休まれていました。復職のめどは立たず、借入先から貸金返還請求訴訟も起こされていたことから、破産で借入について免責を受けるべく手続きを進めることになりました。ご依頼後は、Sさんに破産申立に必要な資料をお伝えし、必要資料を収集、申立書類等を作成の上、破産申立を行いました。破産手続きは、一定の財産があるか、借入の原因に大きな問題がある等の事情があると、破産される方自身が裁判所に出向く必要が生じることがありますが、そのような事情がなければ、書類提出のみで裁判所に出向くことなく手続きを進めることができます。Sさんの場合、大きな財産はなく、借入の原因は生活費不足が中心であったことから、書類提出し、裁判所に出向くことなく、破産・免責が認められました。免責により、Sさんは、借金返済や債権者からの督促の追われることない生活を取り戻すことができました。
自己破産は、簡単に言うと、持っている財産を換価して借金の返済に充て、それでも残った借金は返済しなくてよくなる手続です。財産を手放さないといけない部分ですが、元々財産がなければ、財産を手放すという問題は生じません。本件も、大きな財産はなかったため、財産を失うというデメリットはなく、借入について免責を受けることができました。