この事例の依頼主
40代 男性
Iさんは、元々は勤務先から年間4ヶ月分ほどの賞与が支給されていましたが、勤務先の業績悪化により、支給される賞与が半減してしまいました。また、残業規制も厳しくなり、毎月の手取り収入も下がるようになってしまいました。Iさんは住宅ローンを支払っていましたが、収入減のため、住宅ローンを支払っていると生活費が不足し、クレジットカードで生活費をまかなうようになりました。さらに、家族が増えて自動車を購入しましたが、これも一括での支払が難しかったことから、自動車ローンを組んで購入しました。Iさんの借入は徐々に増えていき、家計の収入約40万円に対して、住宅ローン返済が約10万円、それ以外の返済が約15万円(債務総額約700万円)となり、生活が回らなくなりました。何とかやりくりをしないといけないと思っていたIさんですが、次回の支払ができないことが確実になったため、借金問題を解決したいとして当事務所に相談に来られました。
Iさんには、一般のカードローン以外に住宅ローンがあり、所有権留保付き自動車ローンもありました。Iさんは自宅と自動車を残したいと考えていました。そのため、住宅ローン特則付の個人再生をすることで自宅を残すことにしました。ただ、住宅ローン特則付個人再生でも、自動車は残すことはできません。Iさんは、今の自動車をそのまま使うことを希望されていましたが、それは諦め、ボーナスが出たときに中古車を一括払いで購入することにしました。所有権留保付き自動車ローンがなくなって住宅ローン特則付の個人再生を進める障害がなくなり、手続きを進めることになりました。資料を集めて個人再生を申し立てたところ、無事個人再生が認められました。Iさんの毎月の支払額は住宅ローン10万円、その他の債務4万円(支払総額約140万円)と、申立前より大幅に圧縮ができました。
住宅ローンがあったため、住宅ローン特則付個人再生で借金問題を解決しました。個人再生では自動車ローンがあると自動車を残すのは困難ですが、本件では中古車の一括払い購入により車を確保し、生活の足も維持ができました。