この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
青信号で横断歩道上を直進の自転車と左折の大型車との巻き込み事故でした。自転車を運転していたのは30代の会社員の男性で、大きなタイヤに巻き込まれ、大腿骨頚部内側骨折、骨盤骨折、上腕骨骨幹部骨折、右指基節骨骨折、頭部外傷、全身擦過傷等の傷害を負いました。
解決への流れ
このケースは骨折がない左手指も動かなくなってしまったことから、その点につき後遺障害の等級が取れるかが第1のポイントでした。最初は併合4級の等級認定でしたが、手の専門医の詳細な意見書を取り、両手指用廃で4級の認定を取ることができ、その他の後遺障害との併合で2級に変更することができました。第2のポイントは訴訟手続きで、相手方の主張する過失割合(35対65)、後遺障害(12級を主張)、介護費用を否定の3点につき覆すことができ、過失割合10対90、後遺障害2級、日額3000円の介護費用という内容で勝訴的和解を勝ち取ることができ、自賠責保険金も含め約1億1200万円を取得できました。
本件は労災事故でもありましたので、後遺症の等級UPは大きな意味がありました。後遺障害2級の年金年額は給付基礎日額の277日分ですが、4級は213日分と64日分も少なくなります。障害年金は一生出るものですので、労災事故の場合、後遺障害の等級認定はより大きく影響します。