この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
Mさんは、大学進学に当たって、両親の家計が苦しかったことから奨学金を利用しました。大学卒業後無事就職できたことから、当初は問題なく奨学金を返済していましたが、仕事のストレス発散のために競馬をすることがあり、返済資金が足りない時に銀行カードローンで借入をするようになりました。初めは少額の借入でしたが、結婚し子どもが生まれて生活費がかさむようになったため、クレジットカードでの借入を行ったり、他の銀行からも借入を行いました。徐々に借入が増えていき、借入額はいつの間にか1000万円を超えるほどになってしまいました。このままでは生活が破綻すると思ったMさんは、破産手続きをして生活再建をしたいとして事務所に相談に来られました。
解決への流れ
競馬が借金の一因になっていましたが、借入に占める割合は2割程度とあまり大きくなかったことから、借金の免責に問題はないと判断し、破産手続きを進めることになりました。Mさんの勤務先には退職金制度や社内積立制度があり、その他のMさんの財産を合わせるとMさんには約200万円と比較的高額の財産がありました。そのため、より多くの財産を手元に残すことができる破産管財手続き申立を行いました。換価の難しい財産があり積立が必要であったこと、競馬が借金の原因になっていて免責が認められるかどうかの調査が必要であったことから、破産手続きは若干長引きましたが、最終的に無事免責が認められました。
奨学金・浪費・結婚・子どもの誕生に伴う生活費の増大により破産に至った方の事例です。競馬が借金の一因であったため、免責不許可事由がある事案でしたが、競馬による借入はあまり大きくなかったことから、個人再生ではなく、自己破産手続きを選択しました。借金が大きくなる原因はそれぞれ異なりますが、当事務所では相談に来られた方からご事情をおうかがいし、ベストの方法を選択しています。借金の返済が苦しくなってきたという方は、一度ご相談いただければと思います。